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【Netflix - 2019年新作】ユピテルとイオ/IO 地球上最後の少女 レビュー

Netflix - ユピテルとイオ 地球上最後の少女

Netflix - ユピテルとイオ 地球上最後の少女

あいさつ

Netflixの「ユピテルとイオ/IO 地球上最後の少女」を観たので、ネタバレレビューをします(·:゚д゚:·)ハァハァ

だいたい4つくらいのテーマなのかなと思ったので、皆さんの感想と照らし合わせて読んでもらえたら嬉しいです ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ

まずは、4行でわかるあらすじ

  • 大気汚染により生きることが困難になった地球が舞台
  • 地球脱出のエクソダス計画により、多くの人類はIO(イオ)という星に避難
  • 地球に残り、地球で生きるための研究を進めるサム・ウォールデンが主人公
  • 地球脱出を急ぐイカとサムが出会い、ともに地球脱出を試みるようになる

この映画のテーマは、「生きる意思」

 この映画が伝えたいことはなんなのかと考えると、「生きる」という意思が、私たち生きものに刻まれているということを伝えたいのではないかと思います。

植物の進化と新たな生命の発見

 人類が起こした環境破壊により過酷な環境となった地球ですが、サムの父であるウォルデン博士の記録によると、植物はすでに進化していることがわかりました。そして、サムは新たな生命を発見。

植物は環境に適応しはじめ、新たな命も生まれている。着実に生命は地球に適応していっているのです。

地球で生きることの挫折

 新しい生命を発見するなど地球での研究が順調のように思えたサムですが、突如とんでもない嵐がやってきて、研究所もろとも研究のすべてを失ってしまいます。

 地球で生きることを諦めてイオに行くことが良いのではないかと考えますが、イオへ行くためのエクソダスの発射場は遠い場所にあります。そこまでの過程は、空気が汚染されており、空気を吸うことはできないため酸素を持っていかなければいけません。

だけど、発射場に辿りつくまでの酸素が足りないのでエクソダスに乗ることができないのです...(꒪ȏ꒪)エッ?

イカとの出会いがエクソダスへの希望に

【Netflix】ユピテルとイオ/IO 地球上最後の少女

Netflixユピテルとイオ/IO 地球上最後の少女

 サムの前に1人の男が気球に乗って現れます。アンソニー・マッキー演じるイカです。彼は、サムをイオへ連れていくと言います。イカの気球に乗れば発射台までたどり着けるのです。

地球に適応した蜂の誕生

サムとマイカは、死なずに生き残った女王蜂の存在に気づきます。サムは「これには意味なんてない」と言いましたが、虫も環境に適応して進化したことがわかります。 

命を残すという意思

アルファ星で働くサムの恋人イーロンと会えることを楽しみにするサム。しかし、新世界探査船に乗るため、もう会えないというイーロンからのメッセージが...(꒪ȏ꒪)エッ?

悲しみにふけったサムだけど、彼女は突然マイカにキスをします。そして「やらなきゃ」というサムの言葉で2人は交わることに。

私たちが求める世界は、違うものだった。

あなたの世界を見つけ出して。

涙を浮かべながら綴ったサムのこの言葉から、彼女はイーロンを忘れることを決断したのだとわかります。

そして、子孫を残そうする強い気持ちが働いていたのではないかと思います。人間の"生き残る"という本能が描かれたシーンだったのではないでしょうか。

1つの絵画が示す新たな命

 発射場所が変更されたエクソダスに向かうため、サムとマイカは追加のヘリウムを探しにいきます。その途中、サムにはどうしても行きたい美術館があった。それは映画の冒頭で彼女が見つけた美術館でした。

 

 そこにあったのは、女性と白鳥が描かれた絵画『LEDA AND THE SWAN(レダと白鳥)』。その絵画が示すストーリーを、マイカは語ります。

レダと白鳥の下に落ちた卵からヘレネは産まれた。ヘレネは、世界一と言われるほどの美女だった。

トロイの王子は彼女を奪い、トロイ戦争の引き金となった。壁は崩れ、屋根と塔は燃え、アガメムノンは死んだ。

絵に描かれた白鳥は、姿を変えたゼウス。ヘレネは、神ゼウスとレダの間に誕生した子だったのだ。

イカの話を聴いた後、サムは地球を出ないことを決意します。

彼女は地球ではまだ生命が見えると言うのです。そして、最後の最後で地球を信じる彼女の本能は、まだ生きのびれるということがわかっていたのかもしれません。

そして、彼女はマスクを取り外します...。

地球の再生と新たな人類の誕生

 大気汚染が消え、おだやかな波しぶきと気持ちの良い風が吹く。サムが夢にまで見た世界がそこにはありました。そして、サムのもとへ元気に駆け寄ってくる男の子の存在。

 サムとマイカとの子供でしょうか。見たところ子供は男の子のようですから、絵画でいうヘレネと同じ扱いではないのかもしれません。

同じとはいわないまでも、過酷な地球を行き抜ける力を持つ新しい人類という意味で、ヘレネのように特別な存在の子なのだと思います。

さいごに

 映画序盤から最後まで、生命の進化を目の当たりにしてきました。

博士に言葉による、植物が進化したという事実。そして、サムによる新しい生命の発見。環境に適応した女王蜂の誕生。そして最後に、サムと子供も地球に適応し、人間は進化したのだといえるでしょう。

自然の基本原理は生き残ること。

生きようとする意思は、DNAにより深く魂に刻まれている。

 映画序盤でウォルデン博士が語っていた言葉です。

この生きる本能が、マイカと交わろうとサムに働きかけたのではないかと思います。

 

 生まれた子供が女の子ではなく男の子だったことから、「レダと白鳥」と「サムとマイカ」の関係は、性別が逆にすれば一致するのではないかと思います。

全知全能のゼウスは研究者のサム。神の子を産むために必要とされたレダはマイカ。そして神の子のヘレネがあの男の子であり、新しい地球に適応した人間なのだと考えます。

 

 こうして観ると、どんな過酷な環境でも、生命のDNAに宿られた"生き抜く"という本能は強く、自然の原理として、環境に適応されて生き残るのでしょう。

一貫して生命の強い意思を感じさせる映画だったなと感じました。

映画について

配信:Netflix

監督:ジョナサン・ヘルパート

脚本:クレイ・ジーター、チャールズ・スパノ、ウィル・バサンタ

出演:マーガレット・クアリー、アンソニー・マッキーダニー・ヒューストン

製作国:アメリ

公開年:2019

マーガレット・クアリーは、「Death Note/デスノート」に出演

アンソニー・マッキーは、「オルタード・カーボン」に出演

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